私の好きな写真集 6選
- fuku
- 8月20日
- 読了時間: 6分
更新日:3 日前
[2025年8月20日]
こんにちは 京都市伏見区を拠点に、ニューボーンフォトとファミリーフォトの出張撮影をしています「Anniversary Photo Yomogi」 フォトグラファーの福山です。

突然ですが、今回は私の好きな写真集をいくつかご紹介したいと思います。
日々のバタバタで、自分の好きなものって何でしたっけ、と忘れてしまいそうになる時があるので、ここにまとめておきたいと思います。
「少しでも多く、心の琴線に触れるアートをこの目で見たい」という方におすすめの内容となっております。
とはいえ、アートの好みは人それぞれ分かれますので、ご紹介の中でご興味が湧きましたらぜひご覧ください。
下記の順でご紹介いたします。
・写真集のタイトル(出版された年 出版社)
写真家の名前 (名前が英語の場合は読み方)
写真家の属性
写真集の内容について
私の好きな写真集 6選
・A SUMMER'S DAY(1991年 株式会社リブロポート)
Joel Meyerowoitz (ジョール・マイヤーウッズ)
アメリカ、ニューヨークの写真家
「A SUMMER'S DAY」は、1970年代後半から7回の夏にわたって撮影された写真集。
海外特有の長期休暇の時間をゆったりと使っている感じが写真に現れていて良い。
私が持っているのは Japan editionの写真集です。

・すべて写真になる日まで(2014年 IZU PHOTO MEUSIAM)
増山たづ子 著 (1917-2006)
小原真史・野部博子 編
岐阜県にある徳山村で、ダムに沈みゆく村の村人たちを記録した写真集。
「カメラばあちゃん」として知られる増山たづ子さん。1957年にダム計画の話があがり、実際に現実味を帯びた1977年から、廃村決定の1986年以降も村に通い続け、2006年に88歳で亡くなるまで、消えゆく故郷の写真を撮り続けた。(ダムが完成したのは2008年)
写真集のタイトルを聞いただけでもグッときて、うるっときます。タイトルを見ただけで、ページを開かずとも絶対にいい写真集なんじゃないかと思わされます。こちらは2014年の展覧会の図録ですが、生前に出版された写真集もあります。ぜひご覧ください。

・今日のデザート帖(2007年 株式会社メディアファクトリー)
長尾智子 著
高橋ヨーコ 撮影
フードコーディネイターの長尾智子さんのデザートの作り方の料理本。
出てくるデザートの写真がどれもいい!旅の写真や俳優のポートレートなどが多い高橋ヨーコさんですが、料理の写真も素敵でした。

・パパイヤと海の夏(2009年 ビーエヌエヌ新社)
市橋織江 著
赤澤かおり 著
鎌倉にある海の家を中心に撮影された一冊。おそらく中盤のフィルムカメラ、ハッセルブラッドで撮影されていて、ぼやっと滲んだ感じのどこにもピントがあってないような描写が好きな写真集です。

・All about Saul Leiter(2017年 青幻社)
Saul Leiter (ソウル・ライター)というアメリカ、ニューヨークの写真家 1923-2013
ラジオからソウル・ライターと名前が聞こえた時に、私は「魂の作家」と意訳して、魂の作家が写真展やるのか、と思っていたら、soul でもなく、writerでもなく、Saul Leiterだったということが後でわかりました!
1940年代から1950年代、ニューヨークの街並みを切り取ったストリートスナップが素晴らしいです。こちらは写真展の図録ですが、見応え十分です。

・When Summer Knocked on My Door (未定)
なんと!私、福山千草がこれから受注生産で出版する写真集です!
まだ何も進めていませんが、タイトルだけ決まっております。
ジョール・マイヤーウッズと同様に、夏に写真を撮りたいタイプなので
夏に撮った色々な写真を並べたいと思っています。
準備が整いましたら告知させて頂きます!

おまけ
これ知っとかなアカン写真集4選
アシスタント時代に、実際に「これ知っとかなあかん」と言われて教えてもらった写真集です!有名な写真集ばかりなので、ご存知の方も多いと思います。色々教えてもらったのですが、ひとまず4点ご紹介させて頂きます。
・The American(1959年 Robert Delpire)
Robert Frank ロバート・フランク 1924-2019
スイス生まれ、アメリカの写真家
「Les Americains」をフランスで発表後、翌年にアメリカ版となる「The American」を出版した。多くの写真家に影響を与えたと言われている一冊。
1955年〜56年にかけてアメリカ国内30州を車で旅して撮影された。ロバートフランク自身が移民であり、移民の視点で撮られたアメリカの光景が写っており評価されている。
何度も増刷されており世界的にベストセラーとなっている写真集。

・O Rio de Janeiro(1986年 Knopf)
Bruce Weber ブルース・ウェーバー 1946-
写真家であり映画監督、アメリカのペンシルベニア州生まれ
ブラジル、リオデジャネイロのビーチや街中で撮影されたストリートスナップやポートレートの写真集。ブルース・ウェーバーのフィルターを通して南米の若者や日常風景が美しく凝縮されている。他には、飼っていた犬が主役の「トゥルーへの手紙」という映画も制作している。

・FLOWERS(1980年 Harmony Books)
Irving Penn アーヴィング・ペン 1917- 2009
ファッション誌 Vougeや広告を中心に活躍したアメリカのフォトグラファー
「FLOWERS」では様々な花が、白バック、クローズアップで撮影され、花の儚さよりも力強さが際立つ写真集となっている。

・PORTRAIT(1976年 Farrar Straus & Giroux)
Richard Avedon リチャード・アヴェドン 1923-2004
アメリカのフォトグラファー
軍役を除隊後、ファッションフォトグラファーを志す。持ち込んだ写真がハーパース・バザーで、認められキャリアをスタートさせた。当時、アーヴィング・ペンと並ぶ若手のトップして地位を築く。
「PORTRAIT」では、著名人から浮浪者、鉱夫、カウボーイ等の多様な被写体が写る。


以上!
こちらに取り上げた写真集は、販売終了で購入できないものもありますし、中古で売っていても定価より値上がりしているものも沢山あります。「試しにちょっと見たい」という場合は、国内で出版された本は、千代田区永田町にある国会図書館でイッキ見できます。
または、国会図書館の関西館が京都の祝園(ほうその)にありますので、お時間ある時にぜひご覧ください。祝園にある関西館は、京都駅から電車とバスで40分程度かかります。JRまたは近鉄の祝園駅からはバスで13分です。
洋書の写真集に関しては、 CINII (サイニィ)という研究データや大学図書館の所蔵を探せるサイトがありますので、そこで調べてから所蔵しているところへ見に行くのいいかと思います。
洋書に関しては、国会図書館よりも大学図書館の方が所有している可能性が高いです。
ちなみにCINIIで、1976年出版のアヴェドンの「PORTRIT」を調べたら、京都では工芸繊維大学が所蔵していました。
国会図書館は、読みたい本をパソコンでリクエストして書庫から出してもらって読むことができます。本棚から自由に選び取るスタイルではないので、事前に読みたい本のタイトルなどリストにまとめて行くことをおすすめします。
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